帯も取れかかっていて、かなり乱れている自分の姿に恥ずかしさが込み上げた。



キヨ君はパッと立ち上がると、綺麗に畳まれた洗濯物の中から短パンとTシャツを渡してくれた。



「あいつらが来る前に着替えちゃって」



「あ、あいつら……?」



わたしの他に、ここに誰かが来るってこと?


とりあえず、差し出された着替えを受け取る。



「外にいるから、着替えたら教えて」



バタンとドアが閉まったかと思うと、辺りは急に静かになった。


帯を解いて浴衣を脱ぐ。


キヨ君が渡してくれた着替えからは、お日様の香りが漂って来た。



いい匂い。


怖い目に遭っていたことが、まるで夢の中の出来事みたいに思える。