俺の方が、好きだけど。



「下駄だって片方脱げてるじゃん。足の裏もケガしてるし」



優しく愛でるように、キヨ君が足の裏を撫でてくれた。


その手付きがあまりにも優しくてホッとする。



気を張っていたせいか、今になってドッと疲れが出て来た。


それと同時に、今になって体が震えた。



「こ、怖かった……っ」



キヨ君が来てくれなかったら、わたし。


わたしは……。


そう考えると、とてつもない恐怖が襲って来た。



「大丈夫。もう大丈夫だよ。俺が……いるから」



キヨ君の手が腰に回され引き寄せられる。


フワッと優しく抱き締められた。



「……うん、ありがとう」



キヨ君の温もりが、怯えきった心を優しく溶かす。