コウ君は未だに床にうずくまったまま動かなかった。
キヨ君の視線が、ガムテープでぐるぐる巻きにされたわたしの手元に落とされる。
キヨ君はツラそうに顔を歪めたかと思うと、次の瞬間殺気立ったオーラを放った。
その横顔は明らかに怒っている。
「てめえ、二度と花梨ちゃんの前に現れるんじゃねーぞ。次はこんなもんじゃ済まさねー」
「……っ」
コウ君はすでに戦意喪失状態で、まだ痛そうに悶えている。
きっと、キヨ君には敵わないと思ったんだろう。
「……っ興味ねーよ、んなクソ女なんて」
そんな捨てゼリフを吐いた。
「だったら二度と近付くな。次会ったら、お前に何するか保証出来ねーし。本当は今でもボコボコにしてやりたいっつーのに」
ものすごいオーラをまとってギロッと睨むキヨ君の顔は、今までにないほど怒っていた。



