俺の方が、好きだけど。



「うっ」



ドサッと倒れ込むような音と、呻き声が聞こえた。



なに?


なにが起こったの?


わけがわからなくて、辺りをキョロキョロ見回す。


すると、顔を押さえて床にうずくまるコウ君が目に入った。



なに?


どうなってるの?


誰?



「花梨ちゃん! 大丈夫?」



「キ……キヨ、君?」



な、なんで……?


どうして、ここに?


キヨ君はわたしのそばまで来ると、しゃがみ込んでわたしの体を持ち上げた。


それは、いわゆるお姫様抱っこってやつ。


恥ずかしさより、助かったっていう気持ちの方が大きくて。


疑問はいっぱいあったけど、ホッとしたのと同時に安心感が胸に広がった。



「怖かっただろ? 遅くなってごめん」



「ううん……っ」



むしろ、なんでここがわかったのかナゾ過ぎてテンパる。