覆い被さられ、抵抗する間もないほど素早く顔が近付いて来る。


ゾワッと寒気がして鳥肌が立つ。


気持ち悪い。



「ちょ、やだ……っ、やめ」



両手が使えないわたしは、必死に体をもぞもぞ動かすしかなかった。



「痛い目見たくなかったら大人しくしてろよ! せっかく短時間で済まそうとしてやってんのに」



「いや……っ!」



「ちっ。ものわかりの悪い女だな」



イライラしたように吐き捨てると、肩に置かれていた手が浴衣の胸元から中に入って来た。



「やだ、やめて……っ!」



「うっせえんだよ! 少し黙れ」



荒々しくなった手付きは、強引に浴衣を脱がしにかかる。