辺りはすでに真っ暗でひと気もない。
さらには蒸し暑くてジメジメしている。
もし本当にコウ君が寧々のストーカーだったとしたら、本気で何をされるかわかったもんじゃない。
「ど、どこに連れてくつもり……?」
恐怖と不安でバクバクする鼓動を抑え、ためらいがちに口を開いた。
声が震える。
「あ? 決まってんだろ、楽しいことが出来る場所だよ」
「い、今ならまだ間に合うから……こんなことはやめてよ。ね?」
「誰がやめるかよ、あの女に裏切られてイライラしてるっつーのに!」
怒声が辺りに響いた。
険しくなった表情と、鋭くなった目付きに心がひるむ。
どうやら、解放してくれる気はないらしい。
寧々に対して、相当怒っていることがわかった。



