もうひとりはヨリ君で、コウ君と同じようにわたしを蔑む目で見ている。
「思わせ振りなことしといて……ダマしてやがったんだなっ! あの女、ぜってー許さねー!」
握り締めたコウ君の拳が震えている。
眉と目を吊り上げ、鬼のような形相をしている彼。
「あとを付けて話しかけるタイミングを狙ってたっつーのに、男といるところを見ちまうなんてな。お前もさー、知ってたんだろ? あの女に男がいるって」
「えっ? わ、わたしは……」
正確には今は彼氏じゃないわけで。
だけど、コウ君と会ってた時は付き合っていた。
どう言えばいいのかわからないよ。
「黙ってたお前も同罪だからな。地獄の底まで追い詰めてやる」



