ほどなくして、高野くんが戻って来た。
「ほら」
ビニール袋をガサゴソと探り、ペットボトルのお茶を渡してくれる。
「ありがとう! いくらだった?」
「んあ? いいよ、俺のおごり」
ニッと笑いながら、高野くんが言う。
「で、でも! 悪いよ」
「いいからいいから。それより、たこ焼き買って来たから二人で食えば?」
高野くんは、今度は寧々に向かって袋を差し出した。
とても優しい眼差しで寧々を見ている。
寧々は黙り込んだあと、高野くんをムシしてスッと立ち上がった。
「あたし、帰る」
「えっ? ね、寧々ちゃん……? 待って」
突然の行動に驚いたのか、高野くんがとっさに寧々の腕を掴んだ。
「離して!」
「なんでそんなに機嫌悪いの? 俺、なんかした?」
状況を飲み込めない高野君が焦ったように寧々を見る。



