俺の方が、好きだけど。



とりあえず、わたしはもう一度トイレの外に出て様子をうかがった。


さっきよりも喧騒が近くなり、人が増えて来ていることを教えてくれる。


辺りに怪しい人影は見当たらなかった。



「大丈夫だよ!」



ビクビクする寧々の腕を引っ張り、喧騒の中に身を潜めた。


人混みがすごくて、小さなわたしはすでに押し潰されそう。



「高野くんと合流しなきゃ」



さすがに人混みだと何もして来ないだろうけど、ストーカーはやっぱり怖いし。



待ち合わせ時間を過ぎているからか、さっきから高野くんから寧々に何度も連絡が来ていた。


この人混みじゃ、探すのは相当大変かもしれない。



「ほんと最悪……なんであたしがストーカーなんてされなきゃなんないわけ」