次の日。
夕方になると、お母さんに浴衣を着せてもらった。
雲ひとつなく青空が広がるカンカン照りの今日、熱中症の人が何人も病院に搬送されたとニュースで言っていた。
とりあえず今日は二十時まで高野くんや寧々と過ごして、そのあと花火が始まる直前にはぐれたフリをしてキヨ君との待ち合わせ場所に向かおうと目論んでいる。
家から神社までは自転車で十五分くらいだけど、今日は浴衣を着ているからバスで行く。
バス停までの道を歩いていると、額から汗が伝った。
あ、暑っ。
夕方だというのに、昼間の余韻が残っているのか蒸し暑い。
キヨ君のことを考えると、ドキドキして余計に暑くなった気がした。