俺の方が、好きだけど。



ギリギリになってドタキャン……。


わたしからキヨ君を誘う。


ドタキャンをしたとしても、結果高野くんを応援することになるわけだから多分アリだとは思う。


寧々は怒るかもしれないけど、高野くんに任せれば大丈夫だと思うし。


キヨ君を誘う……か。


でも、明日は用事があるって言ってなかったっけ?


ダメ元で誘えってこと?



出来るわけがないと思いながらも、杏子の言葉が頭から離れない。



杏子がいなくなったあと、わたしはずっとそんなことを考えていた。



「花梨ちゃん……?」



えっ……?


聞き覚えのある愛しい声に鼓動が跳ねる。


見上げると、そこにはキヨ君がいた。



「ひとり? 一緒にいい?」



わたしが返事をする前に、キヨ君が目の前のイスを引いて座る。