俺の方が、好きだけど。



「おはよう」



返事をしてくれたけど、さり気なく視線をそらされた。


これ以上話しかけるなと言われているようで、何も言えずに席へ向かう。


大石さんはまだ来ていないから、二人きりの空間がやけに気まずい。



ラブレターを渡そうと思っていた時の強かったわたしは、今ではすっかり姿を消している。


キヨ君に嫌われているという事実が、胸に深く突き刺さったまま消えてくれない。


嫌われちゃったけど、わたしはまだこんなにもキヨ君が好きだよ。


大好きだよ。


開け放った窓から、生温い風が肌をかすめる。


校庭の木からは、蝉の鳴き声がうるさいくらいに響いていた。


まだ朝なのに、すでに暑くて溶けそう。



ーーガラッ