俺の方が、好きだけど。



だけどわたしには、キヨ君の言葉の意味がわからない。


わたしのことが嫌いなんだよね?


だから、友達でいる気はないなんて言ったんでしょ?


それなのに……。


わたし、なに赤くなってんの……!?


ショックなはずなのに、こんなのおかしいよ。


涙は徐々に引いて行った。


代わりに大きく鳴り始める鼓動。


キヨ君の一挙一動に振り回されてる自分が、本当によくわからない。



「花梨ちゃん」



ただ名前を呼ばれただけなのに、胸の奥がざわざわして落ち着かない。


それはきっと、こんな近くにキヨ君の顔があるせいだ。


耳にかかる吐息に、全神経が集中する。



ほのかに漂う甘い香りが、余計にドキドキを大きくした。