「だったら、なんでわたしを誘ったの?」
わたしがいなくても良かったんじゃないの?
まぁ、人数が不釣合いだからと言われたらそれまでなんだけど。
「ただの気まぐれに決まってるでしょ! 言いがかりはやめてよ」
「大石さんが人を信用出来なくなっちゃったのはどうして?」
気になり出すと、確かめるまで納得出来ないわたし。
それがきっと、余計なお世話だと言われるんだろうけど。
「あーもう! しつこいなぁ。二年前にうちの父親が、愛人作って出て行っちゃったからだよ!」
えっ……?
父親が出て行った?
「それまで本当にいい父親だったから、お母さんもあたしも妹もショックを隠しきれなかったの。ただそれだけのことだよ」
「…………」