俺の方が、好きだけど。



なんでそんなに責められるような目で見られなきゃいけないのか納得出来なくて。


ついつい、嫌な言い方になってしまった。



唇を噛み締めて押し黙るキヨ君の横を、拳をギュッと握り締めながら通り過ぎる。


キヨ君はそれ以上何も言わず、追いかけて来ることもなかった。



わたしは……悪くないもん。


キヨ君が冷た過ぎるんだよ。


高野くんと仲が良いんだから、少しくらい心配してあげてもいいんじゃないの?



そりゃ、何もしてあげることは出来ないかもしれないけどさ。


それでも友達なんだから、味方してあげてもいいじゃん。


冷たいよ、キヨ君。



「花梨、おはよう」



教室に戻ると、すでに来ていた杏子がわたしに声をかける。



「どうしたの? 悲惨な顔しちゃって」



杏子が心配そうにわたしの顔を覗き込んだ。



やっぱり杏子は、わたしのことなら何でもわかっちゃうんだなぁ。