大石さんは、これまでにないくらい嫌そうな顔をしている。
どうして男の人が嫌いなの……?
なにか理由があるの?
どうして、高野くんの気持ちを否定するの?
信じようとしないの?
「なんでそんなに毛嫌いするの……?」
わたしにはわからなかった。
大石さんがどうしてそこまで男の人を嫌うのか。
「鈴峰さんには関係ないでしょ。男はしょせん裏切る生き物なんだから、利用するだけしてこっちから潔く振ってやるのよ」
それ以上何も言えずに黙り込む。
まさか、大石さんがそんな風に思っていたなんて。
高野くんを好きじゃなかったなんて。
「別にバラしてもいいよ。バレたとしても、あたしは痛くも痒くもないんだから。それを伝えたかっただけだから。じゃあね」
ひらひらと軽々しく手を振りながら、大石さんは呆然と立ち尽くすわたしの横を通り過ぎた。



