「しつこかったし、何かの役に立つかなーと思ったんだけどね。だけどバイトはしてないから高価な物は買ってもらえないし、デートに誘われたと思ったら遊園地とかカラオケだし……正直、つまらないんだよね」
大石さんは見たこともないほど饒舌になって止まらない。
正直、こんな人だったなんて思いもしていなかった。
「鈴峰さん、高野くんのことが好きなんでしょ? だから遊園地に一緒に誘ってあげたのに、キヨ君と二人で消えちゃうからビックリしたよ〜!」
えっ……?
わたしが高野くんを好きだって気付いてたの?
あの時、なんで誘われたのかナゾだったけど。
そういうことだったんだ。
「高野くんとはすぐ別れることになると思うから、あんまり落ち込まなくてもいいよ? 傷心につけ込んだら、簡単に落とせると思うしさ〜!」