俺の方が、好きだけど。



ふと前を見ると、交差点で信号待ちをしていた一組のカップルが目に付いた。


女の子の方は同じ制服を着ていて、彼氏の肩にピッタリ寄り添っている。



あれ……?


あの人って。



「大石、さん……?」


「ん? どれ?」


「あの人」



その綺麗な後ろ姿には見覚えがあった。



「わ、マジだ。大石さんじゃん」



わたしの視線の先に目を向けたキヨ君が、ポツリとつぶやく。


やっぱり、そうだよね。


あの後ろ姿は、どっからどう見ても大石さんだ。



でも。


だけど。



「隣にいる人は……誰?」



黒髪で私服を着ているその男の人は、どこからどう見ても高野くんじゃない。



「さぁ……誰なんだろ。親密な関係ってことはわかるけど」



「…………」



だよね。


だって、ピッタリ密着してるし。


どこからどう見ても、友達っていう感じじゃない。



その人は……大石さんの何?


高野くんがいるのに、どうして?