サツキの部屋を出た。
智「なんか震えてたな。なんか言ったのか?」
祐介「いや、あの状態でまだ仕事!って言うから、頭来て・・・」
智「まじ?そんだけで?まあ天才だから、怒られたことなんてないのかもな。」
涼太「あのさ・・・」
祐介「ん?どうした?」
涼太「いや、言っていいことなのか分からないんだけど・・・」
智「サツキちゃん?」
涼太「ああ、まあ。」
智「点滴刺そうと思って手掴んだらさ、一瞬ビクッててしたんだよ。自分で点滴刺すぐらいだから、点滴が怖いわけではないはずなんだけど、異常な怖がりだったから・・・震えてたし・・・」
祐介「気づかなかった・・・ 俺のせいだよな?」
智「いや、それだけじゃないはずだ。涼太、何か知ってるんだろ?」
涼太「・・・一言で言えば、虐待されてたらしい。」
智「まじかよ・・・」
涼太「サツキちゃん、うちの救命で当直バイトしてたんだよ。当直終わって帰る途中に、貧血で倒れてた女の子を見つけて大学病院に運んだんだ。そしたら働いててさあ。つまり寝てないってことだろ?現に体調悪そうだったし。で、「医者が体壊したら意味ないだろ!!」って強めに言っただけなのに、過呼吸になっちゃったんだよね。」
智「それでどうしたの?」
涼太「ああ、その時彼女が関係ないでしょ、って逃げようとしたから手掴んだんだ。で過呼吸になって。
その時昔からの知り合い?の先生がきて落ち着いたんだけど、震えてて・・・ その先生にいろいろ教えてもらったんだ。」
祐介「ってことは俺もそういう恐怖与えてたってこと?」
智「まあそうなるかもな。今、親は?」
祐介「妹は、「もういない」としか教えてくれないって言ってた。」
智「妹には教えてないんだな・・・」
涼太「人と関わりたくないらしい。バイトの時も仕事以外の話は全くしなかったし。」
智「かわいそうだな・・・心の大きな傷が残ってるんだよ。」

