ずっとそばにいる。


サツキ「…知ってると思うけど…虐待されてたの…たぶん生まれてからずっと…父親は…ハアハア…いつも酔っぱらってて…私を見ると…ハアハア…いつも殴るの…「キモいんだよ…死ね」って…ハアハア… 父親の記憶はそれしかない…ハアハア」

涼太「サツキ無理しなくていいよ?ゆっくり息しよう。」(ナデナデ)

サツキ「うん…スー…ハー… 母親は…無関心だった…殴られようが…蹴られようが…」

涼太「うん…」(ナデナデ)

サツキ「痛かった… けど…ハアハア」

涼太「うん…」(ナデナデ)

サツキ「7歳の時…父親が浮気して…出ていったの…」

涼太「うん…」(ナデナデ)

サツキ「やっと楽になる…って思ったのに… 母親は無関心だけど何もしてこなかったのに…」

涼太「うん…」(ナデナデ)

サツキ「「お前のせいだ…お前のせいで父親は出ていった」って殴られた…ハアハアハアハア…」

涼太「サツキ?辛かったな…」(ナデナデ)

サツキ「死にそうになって…ハアハア…これで楽になれると思ったのに…ハアハア」

涼太「うん…」(ナデナデ)

サツキ「「死ぬなよ?殺人犯にするつもりか?!」って…ハアハア…」

涼太「サツキ…深呼吸しよっか?大丈夫だよ?」(ナデナデ)

サツキ「涼太…ハアハアハアハア…スー…ハー…」

涼太「その調子。無理しなくていいよ?」(ナデナデ)

サツキ「死にそうになるけど…死ねなくて…」

涼太「そっか…」(ナデナデ)

サツキ「父親が出ていくちょっと前だったんだけど…美華が生まれたの…泣く度に…うるさいんだよ…って殴られた…美華はもっと泣いて… 美華守らなきゃって…」

涼太「ずっと強いお姉ちゃんだったんだね…」(ナデナデ)

サツキ「痛かった…泣きたかったけど…泣かなかった…泣いたら負けだから…」

涼太「よしよし…」(ナデナデ)

サツキ「うう… 痛かった…」

涼太「よしよし…よく我慢したね…」(ナデナデ)

サツキ「なんであんたたちなんて生んだんだろ?…っていっつも言われた… グスッ… じゃあ生まなければ良かったじゃない… そしたらこんなに辛い思いしなくてすんだのに…」

涼太「うん…」(ナデナデ)

サツキ「ある日…母親が…ベランダに投げ飛ばしたの…ハアハア…それで…隣の人が救急車呼んで…ハアハア…裕翔先生の病院運ばれたの… ハアハア」

涼太「うん…」

サツキ「怖かった…ハアハア…いろんな人に見下ろされてた… 」

涼太「そっか…よしよし」(ナデナデ)

サツキ「みんな…お父さんとお母さんにされたの?ってしつこく聞いてくるけど…言ったら…ハアハア」

涼太「深呼吸しよっか?吸って…吐いて…」(ナデナデ)

サツキ「スー…ハー… 警察の人も来て…しつこく聞いてきた…だけど…必死に笑って…転んだだけって…」

涼太「うん…」

サツキ「だけど…裕翔先生だけは…気づいてた…そうやって思い出すことが…怖いんだって…」

涼太「そうなんだ…」

サツキ「俺と二人だけの時は我慢しなくていいから…って。誰にも言わないからって…」

涼太「うん…」

サツキ「ある日母親が病院に来て…会いたかった~って来たの… だから…ママって言って…抱きついたの…ママって呼んだのも…抱きついたのも最初で最後だった…」

涼太「よしよし…」(ナデナデ)

サツキ「裕翔先生はその夜…裕翔先生も捨てられて…おばあちゃんに育てられた…とかいろいろ教えてくれたの…次の日…退院だったんだけど…裕翔先生が言ったの…もう我慢は終わりだって…助けてって叫べばきっと誰かが助けてくれるって…俺が助けるって…」

涼太「そっか…」

サツキ「全部話した…きっとこの人なら助けてくれる…分かってくれるって…」

涼太「よく我慢したな…」(ナデナデ)

サツキ「母親は…逮捕されて…美華も保護された… でも…親戚の人たちは誰も助けてくれなかった…あんたたちのせいで人生めちゃくちゃになった…かわいそうにって…」

涼太「そうか…辛かったな…」(ナデナデ)

サツキ「うう…(泣) 泣いちゃいけないのに…」

涼太「泣いていいぞ?ずっと我慢してきたんだろ?」

サツキ「…施設に入るか…って話になったけど… うう… 美華には普通の子になって…幸せになってほしかったから… 知り合いの家で働かせてもらったり… モデルやったりして…お金稼いで…美華を育てたの…グスッ… もう嫌だって…思っても…うう…美華がいるから…死にたくても…死ねなかった…うう…」

涼「そっか…よく頑張ったな…」(ナデナデ)

サツキ「うう…うう…(泣)」

涼太「よしよし…」(ナデナデ)

サツキ「うう…グスッ…」

涼太「よく一人で頑張ったな! もう我慢しなくていいから… 今まで我慢してきた分泣いていいんだぞ?」

サツキ「うう…うう…うわーん…(泣)」