~涼太SIDE~

サツキは顔色が悪くなっていて、辛そうだった。

呼吸音もやっぱり悪い。

吸入させようか…


吸入して苦しそうにしているサツキを俺は抱き締めて背中を擦った。

本当はこんな思いさせたくないんだけどな…

俺嫌われたかな?…

そんなことを考えていると、サツキの呼吸がだんだん浅く速くなって来てる…

過呼吸?! マジかよ…

俺は声をかけ、深呼吸させた。

発作は10分ぐらいで落ち着いた。でもサツキは相当疲れたみたい。

俺はサツキを抱いてベッドに連れていった。

ベッドに下ろしたとき「ごめんね…ごめんね涼太…」とサツキが言った。

何で謝るんだ? 頑張ったのはサツキなのに…

「涼太も嫌だよね…」

は? 何がだよ?

サツキ…何を考えてるんだ? 何に苦しんでいるんだ? どうしてそんなに作り笑いをして我慢するんだ?

サツキはすぐに眠りに着いた。

俺はサツキのお腹をポンポンと優しく叩いた。

なあ…サツキ? 俺はサツキといるだけで幸せなんだぞ?