サツキの噂はどんどん広まっていった。


医局長「すごいんだってね!俺も直接見たかったよ!」

サツキ「いえ、そんなことありません。ここでは1分1秒の闘いですから。」

医局長「そうだね…」


「あの先生よ!」「うわー超かわいー」 「歓迎会行く?」 「行かない訳ないだろ?」「何歳だろ?」



サツキ 「はあ~・・・」

医者「どうしたの?ため息なんてついちゃって!なんなら俺と楽しいことしようよ!」

サツキ「どなたですか?勤務中なので失礼します。」

医者「うおっ!!クールだ♪今日さ歓迎会の後、俺とどっか行かない?」(肩に手を置く)

サツキ「やめてください。お断りします。」

医者「な~んだ。つまんない女。」

サツキ「失礼します。」


サツキ (歓迎会もいきたくないのに…)「はあ~・・・」

涼太「よっ!お疲れ!」

サツキ「お疲れ様です。」

涼太「ほんとすごいな!俺あんな処置初めて見たぞ!」

サツキ「そうですか。」

涼太「やっぱり天才なんだな。」

サツキ「それで森下先生。私のことあまり他の人に言わないでください。噂されたり、近寄ってくるのすごく面倒なので。」

涼太「俺は言ってないよ?さっきのナースじゃない?あまりの早さに驚いてたよ。」

サツキ「そうですか。あと私の個人情報も漏らさないようにお願いします。」

涼太「分かってる分かってる。」

サツキ「では…失礼します。」



仕事が終わった。歓迎会なんてやってくれなくていいのに・・・
あ~あ 面倒!仕事してた方がずっと楽。
いつもなら参加しないけど、さすがに自分の歓迎会だし・・・
はあ~

看護師「ほら!武藤先生?!行きますよ♪」

医者「いいな~俺も行きたかった!今日俺当直なんだよね…」

サツキ「いつもなら代わりますよって言うんですけどね…頑張ってください。」

医者「おう!!もう俺これからハイテンションだわ♪」

サツキ「???」


ということで歓迎会が始まった。

医局長「武藤先生の歓迎会始めます!自己紹介も中断していたので、武藤先生お願いします。」

サツキ「今日から配属になった武藤です。よろしくお願いいたします。」(パチパチ…)

医局長「俺は医局長の桐生です。よろしく!特技は…寝ることかな?」(笑)


そんな感じで全員の紹介があった。
みんなお酒を飲み始め、ガヤガヤしてきた。


サツキ (はあ~ 早く帰りたい!)

医者「あれ?武藤先生お酒飲まないの?」

サツキ「はい。飲めないので… (飲めるわけないだろ!未成年なんだから…)」

看護師「弱いんですかあ~?」

サツキ「そういうことではなく…未成年なので…」

医者・看護師「はっ?!」

医者「どうした?」

看護師「何で未成年なんですか?えっ?えっ?えっ?」

「えっ?未成年?」 「何で?」 「訳分からない…」 (ざわざわ…)

サツキ「知らない方が多いと思いますが、私は19歳です。」

医局長「知らなかった?武藤先生は、アメリカで資格取ったんだよ!」

看護師「えっ?本当に?」

サツキ「あ、はい。2年前に取得して、○○大学病院で働いていました。」

「天才児?」 「初めて知ったわ…」 「こんな人がいるんだなあ…」 (ざわざわ…)


そんな感じでいろいろ聞かれ本当に面倒だった。