【完】あんな美容師に騙されない!


いつも思うが変人美容師は優しいのか変人なのか理解不能である。



「あ、そういえばさっき俺のこと変人美容師って言ったよな。
俺のこと変人美容師って呼ぶのはやめろよ!俺が本当に変人みたいじゃないか」



「え?変人でしょ。自覚したらどうですか?」


私達は道路沿いを歩きながら、変人美容師は立ち止まった。


「はあ?まだ変人ではない!ただ女性の髪が好きなだけだ。覚えておけ」



猛烈な女性の髪好きアピールをされても私はどう反応したらよいか困る。

「は、はい」


私が返事をしたと同時に遠い方からおーいという声が聞こえた。



「あ、翔太達だ。行こうぜ」



変人美容師は、そう言って駆け足でベニに向かった。


「はい」


私達は、倉田さんと望と合流した。

「遅かったな!ってか一緒に来たのか?」


変人美容師は、気まずそうに倉田さんに返事をした。


「あーまあ、偶然一緒になっただけだよ」


倉田さんは、ニヤニヤしながら返事をしていた。