望は、椅子から立ち上がり周りを見渡して、誰もいないことをまた確認して雑誌を私の所に見せてきた。 「なんで美容室なの?いつもの所でよくない?」 望は、ダメダメと言って、雑誌をバンバンと叩き、私に雑誌をよく見てから言ってと物申しているかのようだった。 「この美容室の店員は、イケメン揃い! しかも人それぞれの髪のセットを店員がオリジナルに提案してくれるんだって」 望は、性格がサバサバしているが、顔がイケメンでなければアウトらしい。 私達がいつも行っているカフェでもイケメン喫茶だ。