【完】あんな美容師に騙されない!


「はい、そうでした。会社で企画任されてるから無理ですな」

ベニはてへっと舌をだしていた。
旭はため息をつきベニを見ていた。

俺はその情景が羨ましくて愛おしくて
このままこいつらの会話聞いていたかった。

「あはは」

俺は笑った。
よく分からないが、笑った。
胸が苦しくて、苦しくて、どこかに消えたかった。

「お前、何笑ってんの?」

「いや、なんとなく。それより、開業するにあたり、美容院の名前どうするよ?」

左手を広げて、右手でグーにしてそれかと納得していた。

「あ、そうだ。ベニどう思う?美容院の名前」

「美容院の名前か。そうだな。旭が好きなチョコチップパンとか?」

ブーと旭はビールを吐き出そうになっていた。
「真面目に答えろよ。翔太はどう思う?」