「……倉田さんは悪くないですよ。ただ、運が悪かっただけです」
黙っていた望は、そっと倉田さんによろそうかのように言った。
倉田さんは望を見て、目を丸くしていた。
「……うぅうぅ」
倉田さんは、顔を下に向けて嗚咽するように涙を流した。
もう流れる川が崩壊したかのように。
私たちは倉田さんが涙を抑えるのを待って、黙っていた。
「……うぅゴメン。波ちゃん、望ちゃん。変なの見せてゴメンね」
「いえ、大丈夫ですよ」
私は笑顔で倉田さんに声を発した。
望も何も言わなかったが、微笑んで倉田さんを見ていた。
「それで聞きたいんですけど、高木さんはそれからどうしたんですか?」
ズボンのポケットからテッシュを取り出して鼻をかんでいた。
私より女子力あるんじゃないの。
と少し驚いた。


