【完】あんな美容師に騙されない!



「ということです。ごめんね。長くなって……」

倉田さんは私たちに真面目な話をし終えて、こんな感じーですとゆるく笑顔で微笑んでいた。

「……それから、ベニさんは見つかったんですか?」

私は、倉田さんを傷つけないように言葉を選んで話を進めようと思えた。

でもベニさんが、どうなったことだけは聞きたい。

「……うん、見つかったよ。二日後。服も濡れている状態で、10m先で発見されたよ。幸せそうな顔で俺たちに幸せになってね…って言いかけているようだったよ」

倉田さんは今も涙が零れ落ちそうであったが、綺麗な川を見ているような目をしていた。

「……それで、高木さんはベニさんが亡くなったて何って?」

私は、質問をしなくちゃいけない。
倉田さんや変人美容師の心を誰かが聞かなくちゃいけないんだ。

「……驚いた様子だった。そりゃそうだろうね。最初にベニが川に流されたって電話したらすぐ現場にかけつけて、俺が責められたよ。なんで、こうなったーって。そりゃそうだよね。ベニを任せても大丈夫と安心して預けていた旭は、俺を信頼したから……。
ベニが発見された時は、もう言葉を失ってベニを抱いていたよ」

倉田さんはもう涙が我慢できなく、泣いていた。

「うぅうー。ゴメン。思い出したら涙出てきた。やっぱり俺のせいだよな」

私が言葉に詰まっていると
隣にいた望が声を発した。