「分かりました。後は、大丈夫ですか」
私は「はい」と返事をした。
高木旭はちょっと待って下さいと言って
どこかに消えた。
望がご指名した店員もどこかに行ったので私は望に話しかけた。
「望、聞いてないんだけど。
あの店員、私のタイプと違うんだけど。
私は、外国人のような顔と髪がタイプなの。
なのに何!あの店員!髪はボサボサで、しかも、丸いメガネかけているし」
「え?
アタシはいいと思ったけどあの高木旭。
しかも、私の担当の人もアタシのタイプだし。ほら、後ろ見て」
後ろを見ると、茶髪の店員は後ろでお客様の切った髪をほうきで掃除していた。
「え?あの人。
茶髪の店員?えーまた茶髪。
望さぁ、望の勝手だけどさもうやめなよ。茶髪のひと。いつも失敗するじゃん、そういう人」
望は、いつも行くイケメン喫茶に行く度に茶髪の人を探してはLINEを交換する。
だが、すぐ交換して少しデートをするが月日が経っても連絡は一向にないし、望から連絡しても既読無視だ。
だから、長続きはしない。
「いいの、今度は大丈夫だから」
望は、笑顔でそう言い、机にあった
雑誌を見始めた。

