【完】あんな美容師に騙されない!


「分かりました。後は、大丈夫ですか」


私は「はい」と返事をした。




高木旭はちょっと待って下さいと言って
どこかに消えた。




望がご指名した店員もどこかに行ったので私は望に話しかけた。





「望、聞いてないんだけど。
あの店員、私のタイプと違うんだけど。

私は、外国人のような顔と髪がタイプなの。
なのに何!あの店員!髪はボサボサで、しかも、丸いメガネかけているし」






「え?
アタシはいいと思ったけどあの高木旭。

しかも、私の担当の人もアタシのタイプだし。ほら、後ろ見て」




後ろを見ると、茶髪の店員は後ろでお客様の切った髪をほうきで掃除していた。




「え?あの人。

茶髪の店員?えーまた茶髪。

望さぁ、望の勝手だけどさもうやめなよ。茶髪のひと。いつも失敗するじゃん、そういう人」




望は、いつも行くイケメン喫茶に行く度に茶髪の人を探してはLINEを交換する。






だが、すぐ交換して少しデートをするが月日が経っても連絡は一向にないし、望から連絡しても既読無視だ。






だから、長続きはしない。




「いいの、今度は大丈夫だから」





望は、笑顔でそう言い、机にあった
雑誌を見始めた。