「今日、担当する高木旭です。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
私は椅子に座り、鏡ごしに見える高木旭に、頭を下げた。
「では、今日はどんな髪型にしましょうか?」
高木旭は私にエプロンを掛けてから言った。
私は鏡越しで高木旭を見た。
「え、えーと。うーん」
高木旭はどうしますか?と聞いてくる。
「えーと。誰かにガツンと言えるような髪でお願いします」
私は、高木旭に鏡越しで見て言った。
「ぷぅ、どういう髪型ですか?それは」
高木旭は、バカにするような笑い方をしたので私はムカついた。
望も笑っていた。
望は、私の隣の席であった。
「短い髪でお願いします」
私は頬を赤くして高木旭を見た。

