すると、田中望さま、こちらへどうぞと望が指名した美容師が、こちらへ来て、望を案内しようとしている。
望はお先にと言って雑誌Gnoを元の場所に戻して店員と共に行ってしまった。
私は、雑誌を取りに行き見るのではなく
携帯を弄っていた。
この現実を忘れたかったからだ。
携帯を弄っていると、田中望様のお連れ様ですか?とボサボサ頭の店員が私に声をかけてきた。
「はい、そうですが」と答えると
ボサボサの店員は、私をじっとみてから「では、こちらへどうぞ」と案内された。
私は案内されて、椅子に座り、ボサボサ頭の店員は、話し始めた。

