「私に怒らないでよ…突然現れて、私も動揺してるのよ」
事情と許可を貰うためアイツに電話をしていた。
『とにかく、サッサと自宅に帰れ。
言っただろう?逃げろって』
「逃げろ…?
それは、いただけない言葉だな。ミスター.直輝」
あっ!?
こっそり電話で話していたらアンナさんに見つかりスマホを取り上げられてしまった。
そして、話した内容を聞かれてしまう。
「ちょっと…アンナさん!?」
慌てて止めようとする私を気にする事なく話続ける。
「うん?まぁ、そんなに怒るなって…女同士の食事会だろ。
ん?フフッ…それは、否定しないが」
何だか楽しそうに話している。
一体何の事を話しているのかしら?
「とにかく、女同士のやることに口を挟むな。
じゃあ、こっちは、ディナーに忙しいんでな。失礼するよ」
そう言うと一方的に電話を切ってしまった。
えぇっ!?
あぁ、電話切っちゃった…
「はい。ミス.梨花。これは、返す」
私のスマホを返してくれた。
「は、はい。じゃなくて、何でそんな事を…これじゃあ、喧嘩になってしまいますよ?」
それだけは、避けたい。



