「別に失礼な事を言ったつもりはない。真実を言ったまでだ」
そう言い切るアイツ。

「ほう、なかなか面白い男だ。今までいろんな男に会ったが、ここまでハッキリ言う奴は、初めてだ。
私は、直接会ってどんな奴か会社などを確かめてから契約するか決める」

「ミスター.直輝。あんたは、その中でもダントツの面白さがある。もちろん可愛い妻や子供に興味深い。
これから長い付き合いになりそうだからな」
ニヤリと笑うアンナさん。

何だか馬鹿にされたような気分になった。
でも、それを言えるぐらい凄い人なのだろう。

「チッ。それは、良かった。
ぜひ我が社をよろしくお願いします!」
そう笑顔で言うアイツ。

今、舌打ちをしたわよね?
どちらも強気なため私の方が戸惑ってしまう。
似ている……。

性格や性別までバラバラなはずなのに
何だか似ている部分があった。
強気で俺様なところとか…色々。

黙って見ていると火花が飛びそうな雰囲気の2人。
どうしたらいいのだろうか?

すると大人しく聞いていた美桜が、
「おじちゃんプンプンは、メッよ?
おばちゃんもよ…?」
そう言って指摘をしてきた。

「み、美桜。ダメよ…邪魔したら
それにおばちゃんもメッよ!?アンナお姉ちゃんと
呼びなさい」
慌てて止める。さすがに失礼だ。

「あの…すみません」
申し訳なさそうに母親として謝った。