これから、始まる物語は


残酷で、絶望的な、物語


僕は


それを


人生ゲーム


と、読んでいる。


人生ゲームとは、まさに


命をかけるゲームの事である。 僕らは、そのゲームに


挑もうとしていた。


その、選択は


間違いとは誰もきずかなかった。


いいや。


きずけるはずが、なかったのだ。 僕の名前は


杉乃 春。


今日から、僕は高校生になる。


「よーし、今日もはりきていくぞ!」


と、気合いを入れていると


「朝から、元気だなぁ~」


眠気目をこすりながら

歩いてくる少年

喜田 陽。


僕の、唯一の友達である。



「あっ、陽ちゃん!おはよう!」


「おー、はよー。」


「ねぇ、何でだるそうなの?
やっと、高校生になれるんだよ!」


「あー、お前高校生になるの楽しみに
してたもんなぁー。」


「うん♪だって高校といったら、
青春だもん♪」 青春。

そう、僕は高校生になって


平凡で、楽しい青春をしたかった。


青春を楽しめるなら


どの高校でもよかった。


僕は、考えが甘かった。


もっと、ちゃんと考えればよかった


考えていれば、


こんなことにはならなかったのに。 「なぁ、高校行くのやめねぇか。」


「なっ!なにいってんの!?陽ちゃん!」


「だから、高校行くのやめねぇかって
いってるんだよ。」


「なっ、どうして!?」


「....俺、あの高校怪しいと思う。」


「どこが、怪しいの?
陽ちゃん、変なこと気にしすぎだよ。」


「いや、そう思って調べたんだ。
そしたら....」
「あの高校の、卒業生全員卒業する前に
行方不明になってるんだよ。」


「つまり、あの高校に卒業生は
いないってことだ。」


「....そ......んな。
じゃ、その卒業生は....。」


「あぁ、今も行方不明だ。
世間では、全員失踪した事になっている
そうだ。」


「じぁ、.....もう死んでる可能性も......。」


「あぁ、俺は卒業生全員とっくに死んでる
と思う。」「その卒業生全員が、もし死んでるとした
死んだ場所は....。」


「まさしく、僕らが行く......高校。 」


「 "月島桜木高等学院,,」


「........................。」


「春。
こんな事実があってもあの高校に行き
たい。って言えるか?」


「そ.....んなの、.....無理.....だよ。」


「....そっか。」


月島桜木高等学院。


僕は、なにも知らずにあの高校に


行っていたら、


どうなっただろうか。


なにも知らずに、


あの高校へ、いった人たちは


どうなっただろうか。


そう考えると、僕は、


震えが止まらなかった。


僕と、陽ちゃんは


この日、月島桜木高等学院には、


行かなかった。