「もう!めちゃくちゃかっこいいよね!」

教室の中ひときわ大きい声で
きゃっきゃっと騒ぐのは私、
「長谷川 唯(はせがわ ゆい)」である。

「うーん‥‥どこにでもいそうな感じだけどね」

こうクールに指摘するのは
幼稚園からの私の親友であり、
良きクラスメイトである「柊 冬華(ひいらぎ ふゆか)」である

「な‥‥長谷川 陽斗くん‥‥さいっこうなのに!」

そう、私が夢中なのは
注目度No.1の演技派俳優
「長谷川 陽斗(はせがわ はると)くん」
である‥‥!!

クールで知的なイケメンくんで、
その長いまつげから見える
もの静かな何考えてるのか
わからないようなミステリアスな瞳。

そして‥‥何よりその演技力!!
その魅力に惹かれ、私は
長谷川 陽斗くんに夢中になってしまった。

「しかも‥‥名字一緒なんだよ!
まさに、運命的だよ‥‥」

「ただの偶然でしょ?」
呆れ気味でそう言う冬華

「多分、陽斗くんと私は運命の赤い糸で繋がってるんだ!」

「いいわね、あんたは
能天気なお花畑で。」

そういってるうちに、チャイムがなり、
私達は自分の席に着いた。