路地裏物語屋


次は洗濯物と洗い物だ。
お兄ちゃんがやる筈だった、家事も今は僕がお兄ちゃんだからやらなきゃいけない。


「ちょっと、お兄ちゃん!」

洗濯かごを抱えて走って来た小さいお兄ちゃんは今にも後ろに倒れそうだ。

「ゆーた、1人でやるのは大変!」

手伝うと言ってきかないお兄ちゃんをなんとかなだめて、洗濯機をまわす。


台所に戻ると、お兄ちゃんが洗い物をしようとしているのに気づいた。

「お兄ちゃん!危ないよ!」

短い手ではシンクに届かないので、椅子に乗っていたようだけど、そのまま後ろによろけた。

「う、うわぁぁあ!」

床すれすれで僕が受け止めると、お兄ちゃんはびっくりしたのか泣きはじめた。


それから1時間、お兄ちゃんは泣きっぱなしで、本当に困った。

結局、全ての仕事をやりおえたのはお昼を過ぎて2時ごろだった。