生徒会室にくる足音に気がつく。
あいつかと思い扉を開いた。
「ずいぶん遅かったな」
「別にいいでしょ」
彼女は髪をなびかせる。
「七不思議のひとつか」
この学園の七不思議のひとつに
生徒会長はこの学園の全生徒に接触しなくてはならないという決まりがある。
その事実は先代の生徒会長から口頭で当選した生徒会長のみ伝えられる。
そういう決まりらしいが、そんなの出任せだ。
だいたいこの学園は県内有数のマンモス校だ
無理に決まってる。
聞いたところで答えないに決まってる。はぐらかすに決まってる。
だいたい聞いてどうするのか。
「どうかしたの眉間に皺がよってるわ」
「俺がどういう顔しようと勝手だと思うけど?」
「それもそうね、ただあなたは人気なのよそんな顔をファンの前でしたら悲しむわ」
俺にとってはどうでもいいのだが、俺はたいそうなことしてないんだけどな。
自分のしたいことしてたら勝手にファンができてた。それだけの話だ。
なぜこいつが俺の評判を気にするのかは知らないが、気になるのだろう。

"評判”と言う言葉に