次の日、いつもどうり登校して廊下を歩いていると、どことなく違和感を感じた。

何か、皆が私を見てる？

疑問に思いつつ教室に入ると、クラスメイト何人かが黒板の前に集まっていた。

｢きたよ！あやちゃん！｣
｢ほんとだー｣

黒板の前にいた友人の二人にクスクスと、笑いながら、見られていると、一番の親友の夏川 鈴子(なつかわ すずこ)ちゃんに黒板の前に連れてこられた。

｢あやちゃん！これ、ほんとなの？｣
鈴子ちゃんに促されて黒板を見れば、相合傘のマークに私と駆の名前が書かれていた。

｢何？これ？すーちゃん(鈴子の事)どういう意味なの？｣
鈴子ちゃんに問えば、苦虫をかみ潰した様な顔で

｢ あやちゃんと井神君が恋人同士っていう事だよ！ ｣
元々、恋愛事には疎い私でも、恋人の意味は分かり、顔を真っ赤に染めた。

｢あやちゃん･････｣
鈴子ちゃんは何かを感じたようで、黒板消しを手に取ると、急いで消し出した。

私はどうしても恥ずかしくて、俯いていると、鈴子ちゃんは私の手をとって駆けふ
出し、人目につかないところで、大丈夫って笑ってくれた。

私はその鈴子ちゃんを安心したと同時にあんな事をしたクラスメイトに腹が立った。

｢ありがとう。すーちゃん！｣

それから、私は極力、駆に関わらなくなった