家に戻ると、置き手紙が机の上においてあった。

『あづき！ごめんね！帰りまーす！だって、あづき遅いんだもん！また、遊ぼーねー！アディオス！！　　　みくより』

と、書いてあった。
まぁ、帰るのもわかる。なんせ一時間半も待たせたんだから。

ピンポーン...

インターホンがなった。玄関を開けると、さっきの男の人が立っていた。

「あ！さっきの！」

「えっ？...なんで家知ってるんですか？」

「あ、そうそう。これ。」

そう言って、その人が差し出したのは、私のブレスレット。

「俺が帰ってきたら、この家の前に落ちてて、これに長谷川って書いてあったからこの家の人かなー？って思って...」

そのブレスレットは三年前に死んだお母さんが誕生日プレゼントに買ってくれたものだった。

「ありがと...これ、大切なものなの。見つかってよかった！なんで落としちゃったんだろ...」

「よかったな！」

そう言って、はにかむ。

「俺、神崎　理優(かんざき　りゆう)。よろしくな！ちなみに、お前んちのとなり。」

「え！そうだったの？！」