「おっじゃましまーす!」

「今、お茶持ってくるからうちの部屋行ってて」

「分かったー!」

私が台所へ行き、冷蔵庫を開けると、お茶がなくなっていた。

「あっれ~、お兄ちゃん飲んじゃったのかなー。はぁ...コンビニで買ってくるか!」

私は、みくにコンビニに行くと告げ、家を出た。

コンビニでお茶を買って戻り、マンションの廊下を歩いていると、私の家の隣のおばあちゃんが慌てた顔をして近づいてきた。

「あづきちゃん!あのね~、私のメリーがにげちゃったのよ~。一緒にさがしてもらえない?」

メリーとは、おばあちゃんの愛犬だ。
私は一緒に探すことになった。

名前を呼んだが、出てこないので
二手にわかれ、一軒一軒聞いてまわることにした。

「すいません。犬、見ませんでしたか?
ダックスフントで、赤い首輪してるんですけど....」

「ごめんなさい。見てないわ~。見つけたら言うわね。」

「ありがとうございました...」

あきらめかけたとき、後ろで声がした。
振り返ると、メリーがいた。
だが、その近くにはスタイルが良く、とてもカッコイイ男の人がメリーをなでていた。