「えっ?....ちょっ...ちょっと!りゆう!」

追いかけたが、もういなくなっていた。

家に帰って、薬を飲んで寝た。

「ふぅ...さいあく...完全に嫌われた...
なんで、いきなりキスなんて...」

私は、りゆうのあの驚いた顔を思い出したくなかったから、すぐに寝た。


次の日、まだ熱がさがらなかったため学校を休んだ。

熱が下がり、学校に行き、席に座ると、りゆうが来た。席が隣のため、なんだか気まずい...

「......」
「......」

いつもうるさかった二人が今日は一言もしゃべらない。

しゃべれなかった私は落ち込み、中庭でご飯を食べていた。
すると、肩を叩かれた。

「こんにちは。りゆうと仲良くしてくれてありがとう。俺はりゆうの兄、理人(りひと)。よろしくね。」

「りゆうのお兄さん...私、あづきです。長谷川 彩月...」

「そうそう。あづきちゃん!弟から聞いてるよ。前は俺に弟がすごく君について語ってくれていたんだ。だけど、最近、家にかえると必ずため息ばっか...なにか知らない?」

「たぶん、私のせいだとおもいます...この前、ひどいことをしてしまって...」

私はお兄さんにすべて話した。
話している途中から、涙がこぼれてきた。


「....そうだったんだ。あづきちゃんは優しい子なんだね...泣かないで...」

そういって、頭を撫でてくれた。
私は、お兄さんの優しさに少し、元気になった。

「ありがとうごさいます....!私、がんばりますね!」

そう、笑顔を返すとお兄さんは少し顔を赤くして答えた。

「が...がんばってね!そ...それじゃあ...」
そういって走っていった。

歩いていると、りゆうにあった。

「あっ...」
「あ....」

二人はちょっとの間黙ったままだった。

でも、私はそのまま別れるのが嫌だったから、りゆうにほんとのことをうちあけた。

「りゆう....!私....私...りゆうのことが好き...!あなたを思うと顔が、体が熱くなるの...!あなたが嫌いでもいい!でも、私は!りゆうにこの気持ちを知っていてもらいたい...!!」

泣きながら、私はすべてを伝えた。
すると、りゆうは私を抱きしめた。

「....気持ち、伝えてくれてありがと...俺も、お前のこと好きだよ。ずっと前から...」

こうして、私はりゆうと付き合うことになった。