保健室からでると私は涙を流しながら走った。


いつもなら何も感じないこの廊下。

今日はなぜだか、長く感じた。

教室につくと、私は座り込んだ。


『あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!』

気づいてあげられなかったことに腹が立つ。どーしても。

椅子を振り回して暴れた。

『どーして気づいてあげられなかったの!!!』

『心友失格だよ!』

『傷つけたヤツは許さない!!!!』

『あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!』

『あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!』

『あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!』

バンバンッ

教室には私の叫び声と椅子を投げた音が聞こえた。

そしてまた崩れ落ち。

上を向いて涙を流して

『あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!』

大声で泣いた。


急にそっと、誰かに包まれた感じがした。

「成羽。大丈夫。大丈夫。」

『ひっく。う。あぁぁぁ。』


泰斗先輩だった。

なぜだか、すごく安心した。






落ち着くと先輩は

「忘れ物とってきな。」

とだけ言って私を離してくれた。

忘れ物とって、先輩の元に戻った。


「よし!じゃあ、保健室いこ!」


笑わなきゃね!


『はい!!』




保健室の前で先輩が急に止まった。

「また、なんかあったら言いなよ。
よく、頑張ったな。心友のためにあんだけする成羽、かっこよかったぞ。」


それだけ言って先輩は中に入っていった。

先輩らしいや(笑)


私もなかに入った。