起きるともうお昼だった。
『そろそろ戻らんとやばいな』
誰もいない、保健室に自分の声だけがひびきわたった。
保健室を出て教室に向かっていると…
「お前、ちょーしのんなよ」
女子の喧嘩か?
「ちょーしになんか…」
その声は
『彩芽!!』
彩芽が危ない!
助けなきゃ!
無意識に体が動き、すごい速さで走っていた。
だんだん声が聞こえ人だかりができている中を覗くとボコボコになった彩芽がいた。
私は女子5人のうちの一人の肩をトントンっと叩いた。
『ねぇ。』
「なによ。」
『私も仲間に入れてくれない?』
「いいよ!」
その時目を見開いた彩芽と目が合った。
私は彩芽だけ見えるように
ピースをした。
『っで?
最初は何すればいい?』
「取りあえず蹴ってもらおうかしら」
『りょーかい!』
にやりと笑った私は
思いっきり蹴飛ばした。