『ひまわり』
それは、本当にいつもどおりの何の変哲もない金曜日のことだった。
私が夕方帰宅すると、彼は冷たく、動かなくなっていた。
病気だったとか弱っていたとか、そういう素振りは一切無かった。
今朝までいつもどおり、たくさん食べて、たくさん遊んで、私にじゃれてきて、元気一杯だった。
……なのに、帰ってきた時には死んでいた。
四年。
一般的なハムスターの平均寿命よりはかなり長く生きたから、やっぱり老衰だったんだろう。
苦しまずに逝けたのかな? それだけが気掛かりだった。
泣きながら、庭の片隅にこの小さな友達のお墓を作った。
彼が食べぬまま残ったひまわりの種は、そのまま庭にばら蒔いた。
あれから何度目かの夏。
今年も我が家の庭にはひまわりが咲き誇っている。
Fin.
それは、本当にいつもどおりの何の変哲もない金曜日のことだった。
私が夕方帰宅すると、彼は冷たく、動かなくなっていた。
病気だったとか弱っていたとか、そういう素振りは一切無かった。
今朝までいつもどおり、たくさん食べて、たくさん遊んで、私にじゃれてきて、元気一杯だった。
……なのに、帰ってきた時には死んでいた。
四年。
一般的なハムスターの平均寿命よりはかなり長く生きたから、やっぱり老衰だったんだろう。
苦しまずに逝けたのかな? それだけが気掛かりだった。
泣きながら、庭の片隅にこの小さな友達のお墓を作った。
彼が食べぬまま残ったひまわりの種は、そのまま庭にばら蒔いた。
あれから何度目かの夏。
今年も我が家の庭にはひまわりが咲き誇っている。
Fin.