「私ばっかりドキドキして、余裕なくて、なんかずるい!」



亜里沙がすねた顔でこっちをみる




「ずるいって...。俺だってドキドキしてるに決まってんだろ。余裕だってねぇよ、雅也くんのことで、めっちゃ焦ってたし」




最後の方は少し恥ずかしくなって小声になる




「そ、そうなの...?」






「当たり前だろ」







そう言って亜里沙の頭をそっと撫でると亜里沙はガラにもなく、俺の袖をギュッとして




「ねぇ、ドキドキしちゃった...?」




下を向いていう