キスから始まる恋

焦っていると、ニッコリと微笑んでくれた。

軽く会釈して、視線を日誌に戻す。

宮瀬先輩と出会ったのは入学式の朝。

階段で転けそうになった私を助けてくれた。

それ以来、時々話しかけてくれるようになった。

先輩は女遊びが激しいだとか、不良だとか、性格が悪いだとか、変な噂が立っている。

でも、私はそんなの信じていない。