キスから始まる恋

そうは言うものの、笑っている。


「ブスだよ、柚奈に比べるとな?」


肩に手を回して、キスをする宮瀬先輩。

ペシャン。

足に力が抜けて、地面にヘタってしまった。

その瞬間に、砂利の音が鳴って、2人が気づいた。


「あれ、蔵鳥さん、どうしたの?
そんなところに座って」


にっこりと見せる微笑みは、元の清楚なものに戻っていた。