「許せないだろ…俺のこと。お前を裏切ったもんな。」


そう言って振り返った俊の顔は、どこか寂しげだった。


「僕…すごく怖くて…痛かった。でも、俊と仲良くできないのは…嫌だよ。だから…許せるよ。」


俊…思い出して。


僕達はずっと笑いあって来たはず。


戻りたいよ…あの頃に。


楽しくて仕方なかったあの頃に…。


「どこまでお人好しなんだよ!」


俊は僕の胸ぐらを掴んだ。その手は、震えていた。


「お前は何にもわかってないんだよ…」