絶対ダメな恋 〜偏見の世の中を生き抜いて〜上

遠足先は学童農園。

歩いて5キロ。
しかも上り坂ばっかり。

それでも遠足っていうものは、楽しいものだよね。

移動はクラスごとだから、俊とは会えなかった。

「おい、一瀬!あいつら、お前をチラチラみてるぜ…。」
女子5人組が、こっちを見て、なにか話していた。


「僕とは限らないでしょ。」

「お前しかいねぇだろー。このメンツでは明らかに。」

横で井上と安西が頷いてる。


だとしても、僕が男らしくないって知ったら、すぐ見なくなるよ。


「僕より川上先生の方がモテモテじゃん。」

クラスの一番後ろにいる川上先生の周りには、女子が10人くらいいた。他のクラスの女子も何人かいる。