気がつくと公園の前だった。


随分走ったみたいだ…。


公園にはもちろん誰もいなかった。


僕の特等席…壊れかけのブランコに座る。


涙はまだ止まらなかった。

――ヴーッ…ヴーッ。


携帯のバイブが鳴る。


【今どこにいる?急にどうした?大丈夫か?】


藤田だ…。


ごめんね…もう戻れないよ。


【ごめん…お腹痛いからこのまま帰るね。ホントにごめんね】


そうメールを返した。


次遊ぶ時、顔合わせづらいよっ…。


なんでこんなんなの…?


自分のことなのに自分でもわからない。


…わからない。