絶対ダメな恋 〜偏見の世の中を生き抜いて〜上

チキンライスが出来上がった。


嬉しそうだなぁ一瀬…。


よし…さっきのことは忘れよう…。


「先生このままでも美味しそう!」


「まーだ!もっと美味くなるから我慢!」


「はーい!次は何すればいいー?」

一瀬はさっきの笑顔を見せた。


その笑顔だよ…一瀬。


そうやって、いつも笑ってて…。


「卵を溶いてくれ!これが大事だぞ…牛乳を入れるんだ。」


「へー牛乳…。覚えとくね!今度は僕が…」

一瀬は口を止めた。


なんだ……一瀬?


今度は僕が…なんだ?


「なんでもなーい!」


そう言って、卵を溶きはじめる。


ここは…聞かない方がいいのだろうか。


結局俺は聞かないを選択する。


正しいかは…わからない。


聞いた方がよかったなんて
この時の俺には



わからなかった……。